本宗においては、正しい御本尊のもと、日蓮大聖人の法義にもとづいて冠婚葬祭を行うことにより、その功徳を当事者はもとより、そこに列するすべての人々が享受し、幸せな境涯を切り開くことができます。
初参り:当宗における初参りは、子供がはじめてお寺のご本尊にお目通りをして、日蓮正宗の御授戒を受ける厳粛な儀式です。子供を健やかに成長させ、家庭の和楽や子孫の繁栄をもらすと共に、広宣流布達成のためのもととなります。
七五三祝:当宗の各寺院では、七五三の日に、仏法にもとづいた祝儀を行っています。三歳の男女、五歳の男児、七歳の女児を対象に、子供の成長を祝い毎年十一月十五日に執り行われます。
成人式:我が国では、満二十歳を成人年齢と定め、祝日として一月の第二月曜日に成人式が行われます。当宗では、この日に寺院に参詣し、ご本尊に対し奉り無事に成人したことを御報恩感謝申し上げます。
結婚式:日蓮正宗の結婚式は、御本尊の御前にて執り行われます。これには御本尊に対し、これより夫婦となる二人が力を合わせて正法興隆に精進することをお誓いし、家運隆昌、子孫の繁栄、法統相続などをご祈念するという大切な意義があります。深い因縁の道理を説く仏法では、夫婦となることは、宿世の因縁であって、偶然ではありません。二人の新たな出発に当たり、まず正しい教えのもとで結婚式を挙げることが何よりも重要となります。
葬儀:三世を説く仏法では、今世を終え、来世に生を受ける節目に、妙法をもって回向していただけるかどうか、故人にとってとても重要なこととなります。したがって、「葬儀はどの宗旨でもかまわない」などと考えることは、人の一生とその命をあまりにも軽んじているといわざるえません。世間では、死をもって成仏したなどと云われますが、大変な勘違いです。法華経の正しい教えをもって回向してこそ、来世に向けて成仏の種が植付けられるのです。日蓮大聖人は、「されば、三世の諸仏も妙法蓮華経の五字を以って仏と成りたまひしなり云々」と仰せられています。当宗の正しい教えを以って、故人をおおくりいたしましょう。
法事:法事とは、故人の忌日や年忌などの祭、寺院に願い出て営む法要のことをいいます。当宗では、御本尊の御宝前の傍らに塔婆を建立し、僧侶の導師のもとに読経・焼香・唱題をして、故人の追善回向します。法事には、寺院で行う場合と、自宅で行う場合がありますが、いずれにしても、御本尊が安置されていない所では、修することはできません。
地形式(地鎮祭):一般的に行われる地鎮祭を当宗では、地形式といい、家屋などを建てる前の儀式となっています。
起工式:起工式とは、工事を起こすことを祝い、無事滞りなく竣工することを祈る儀式です。
上棟式:上棟式とは、一般に「棟上」、「建前」とも言われます。家屋の基礎となる骨組みや構造が整い、重要な部材である棟木を上げたときに行われる儀式です。
祈念:誰しも、さまざまな望みや願い事と抱いて生きています。それを確実にかなえ、自身の成長と真の喜びを得るためには、日蓮大聖人が、「日蓮を杖や柱のように頼りなさい」と仰せられるように、まず御本尊に真剣に祈らなければなりません。また、所属寺院の御住職・御主管に、自分の願いや望みをご祈念して頂くことができます。主に以下のような祈念を受け付けています。
- 当病平癒祈念
- 安産祈念
- 進学祈念
- 就職祈念
- 自動車通行安全祈念
- 旅行祈念
- 航海祈念
- 厄払い祈念
[大日蓮出版 日蓮正宗の冠婚葬祭参考]